●金澤大学図書館の除籍本・・・
昨年の秋から約1年間、インターネットの<日本の古本屋>を通じて古書を収集してきました。
それまでは、筆者と古書店は無縁の存在だったのですが、還暦を過ぎて、世の中でいう<引退>の年、そのあとに続く長い老年をどのように過ごしていくのか・・・、その備えとして<知識・技術>の見直しをはかり、それを充実していくために、<古書>に期待をかけてきました。
それぞれの分野の名著を安価に入手することができる・・・、そんな思いがあったからです。
筆者、目的とする<古書>が複数あるときは、迷わず、一番安い価格の<古書>を選択してきましたので、その発注先は、北海道から沖縄まで全国の古書店に及びます。
しかし、最近、ある古書店に<古書>の発注が集中する傾向があります。その古書店というのは、石川県金沢市にある<加能屋書店>です。インターネットの<日本の古本屋>に4万点の古書を出品しておられます。
その本の中に、<除籍処理済印ラベル>という注が振られている古書があります。これは、古書に<除籍処理済印>が押されていたり、<ラベル>が貼られているという意味です。
この<除籍処理済印ラベル>の古書、大半が、国立金澤大学図書館の蔵書のうち<除却処理>されたもので、古書の分野と冊数は膨大なものがあります。しかも、大学の図書館の蔵書なので、書き込みやマーカーがなく、古書を文献・資料として読むためには、申し分のない良質の古書です。しかも、<除籍処理済印ラベル>があるためでしょうか、それがない古書より安価です。
人生60年間・・・、無学歴・無資格、大学や大学院などの高等教育機関とは無縁の筆者のところに、国立金澤大学図書館の元<蔵書>が届けられるようになりました。筆者が入手したのは、筆者にとって、<身の丈ほどの>学術書のみですが、何か、昔、高校生のころ、大学で勉学していたいと思っていた分野の学術書が、筆者の書斎に引っ越ししてくれたようで、最近、国立金澤大学図書館の元<蔵書>を前に、金澤大学図書館で勉学しているような錯覚にとらわれることがあります。
『部落学序説』とその関連ブログ群の執筆再開と、数年後に、教会の牧師を辞し、東北福島の湖南町にある妻の実家に戻って<農を生きる>ために必要と想定される知識・技術に関する資料収集のために、つまり、<非常民>と<常民>の世界をより広くより深く認識するための<古書>を収集してきました。
筆者の、ちいさな知的再生のプロジェクトもほぼ完了・・・。
しかし、これからも、毎日、インターネット上の<加能屋書店>の書棚を見てまわることになりそうです。<加能屋書店>の命名の由来、筆者なにも知りませんが、無学歴・無資格、学問とほとんど縁のないものにも、知的<能>力を<加>えてくれる古書店のようです。
<加能屋書店>以外にも、福岡行橋市の<美夜古書房>・・・、こちらは、中国・四国・九州各県の史資料・論文集を入手することができます。岡山部落解放研究所紀要の渋染一揆に関する資料と現代語訳をおさめた第6号を入手したのもこの書店からです。それから、福島県郡山市の<古書ふみくら>・・・、こちらは、妻の実家のある東北福島の湖南の歴史・伝承・民俗に関する古書を入手することができました。
インターネットがなければ、筆者の『部落学序説』とその関連ブログ群、ひとめにさらされることはなかったのですが、<時流>にかなったのでしょうか、筆者が想定していた以上の方々に読んでいただいています。それに加えて、インターネット上の<日本の古本屋>がなければ、筆者、今回のように、比較的短期間にしかも少ない費用で、必要な史資料を入手することはありえなかったと思われます。これも、<時流>のなせるわざでしょうか・・・。
国立金澤大学図書館の元<蔵書>を前にしながら、筆者、ひとりごと・・・。<これだけ学術書が集まれば、大学で勉学する必要はないな・・・。必要な史資料が出る都度、<加能屋書店>の書棚を散策すればいい・・・>。
全国の無学歴・無資格、独学を余儀なくされているみなさん、今は昔と違って、<独学>を謳歌することができる時代ですぞ! 気張って勉強しなはれ!
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