●<世界の貧困>を読んで、胸えぐられる思い・・・
今日、ジェレミー・シーブルック著『世界の貧困 1日1ドルで暮らす人々』(青土社)を、104ページまで読みました。
第1章・目に見えない貧困、第2章・貧困を測定する、第3章・貧困を定義するを読み終え、今、第4章・貧困のメカニズムを通読中です。
この『世界の貧困』を読みながら、筆者、胸えぐられる思いがします。『世界の貧困』という書物を通して、世界の人々の置かれた貧困の現実と意味が、筆者の精神世界にどっと押し寄せてきます。
筆者、ここ数年、読書をしていて、この『世界の貧困』から受けた衝撃ほど大きな衝撃を受けた本はありません。この本を通して、筆者、いままで漠然と認識していた、<世界>と<日本>と<筆者>との関係を、霧が晴れた世界のようにはっきりと認識することができたからです。
日本の知識階級・中産階級が、さまざまな形で権力批判・社会批判をしているにもかかわらず、ある場合は抗議・交渉をしているにもかかわらず、なぜ、世の中を変えることができないのか・・・、『世界の貧困』は、その原因と理由すら解明してみせてくれます。
自民党政権が繰り返し主張してきた、<大企業が豊かになれば、日本の国民も豊かになる>という経済政策上のテーゼ・・・、『世界の貧困』によると、<グローバリゼーションが体現している改善のモデル>、「金持ちが今よりはるかに金持ちになったときにのみ、貧乏人は少しだけ貧乏でなくなる・・・」に酷似・・・、否、そのものであるといっても過言ではありません。
『世界の貧困』は、<大企業が豊かになれば、日本の国民も豊かになる>というイデオロギーが<現代の貧困>の直接的原因であるといいます。
そのような<世界>と<日本>の中で生きる<筆者>の生き方のモデル・・・、『世界と貧困』の83ページ<他のかたちの貧困>に記述されています。
ジェレミー・シーブルック著『世界の貧困』・・・、日本の知識階級・中産階級が、明治以降、身につけることがなかった知性と教養に満ちています。
訳者の渡辺景子氏は、<訳者あとがき>でこのようにまとめています。
「本書は「貧困についてだけでなく、われわれの生き方についてもラディカルな見直しを呼びかける」ものである。一日一ドル未満の生活イコール貧困ではなく、物が溢れる中で「もっと多く」を追い求めながら、内に虚しさを抱えて生きているのも貧困の一形態である。「充足」「自立」という概念は私たちに、そうした生活を問いなおすことを呼びかける。「自立を通して、われわれは自分が必要としているものを発見する。それは驚くほど少ない」。このことに気づき、身近なところから自分の生活を変えていくことが、世界の貧困に対する私たちの答えなのである・・・」。
このジェレミー・シーブルック著『世界の貧困』は、無学歴・無資格の筆者の目には、誰でも一度は通読しておくべき<名著>と映ります。
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