部落学序説とその関連ブログ群について
日本基督教団西中国教区下松愛隣教会牧師・吉田向学
●『部落学序説の』累計アクセス件数、70万件に・・・
2005年5月14日、ブログ『部落学序説』の執筆を開始しました。それから、3年が経過しようとしていますが、2008年5月4日現在で、『部落学序説』とその関連ブログ群の累計アクセス件数は、706,807に達しました(ココログのアクセス解析の総合件数)。先月(4月1~30日)のアクセス件数は48,216件、訪問者数は19,115人です。日平均にしますと、1日のアクセス件数は1,607件、訪問者数は637人です。
●『部落学序説』の執筆状況・・・
当初、3カ月~6カ月で『部落学序説』を書き上げる予定でしたが、現在、序文・第1章から第4章を書き上げたに過ぎません。「第5章・水平社宣言批判」と「第6章・同和対策審議会答申批判」、そして、「最終章の第7章・部落差別完全解消をめざして」・・・は、今後の課題になります。
●読者の方々の反応・・・
最もよく読まれている文章は、被差別部落の歴史あるいは被差別部落民の自分史の調べ方に関する文章です。被差別部落出身の方々から、<『部落学序説』の研究方法を参考に自分で調べた結果、はじめて、ほんとうの歴史にたどりつくことができました。近世幕藩体制下の司法・警察に関する史資料の中に、先祖の名前を見つけました。『部落学序説』の執筆趣旨に賛同します・・・>という内容のメールをいただくことも少なくありません。筆者は、被差別部落の人々から、語るべき歴史・物語を奪うことが差別であり、それを取り戻しほんとうの歴史を担って生きはじめることが差別からの解放であると訴えています。
●執筆に用いる史資料について・・・
『部落学序説』の執筆を開始して以来、読者の中には、部落史関連の史資料・論文・書籍を提供してくださる方々が少なくありません。文献数は、当初の2倍に達しています。中には、『兵庫県史』や『兵庫県警察史』、『山口県警察史』などの大部の資料を送ってくださる方々もおられます。古書の市価1冊2万円程度する文献も少なくありません。『部落学序説』の主張に賛同してくださっているようです。執筆が遅れている理由のひとつに、読まなければならない史資料が増加したという状況の変化があります。
●読者の方から雑誌『部落』復刻版の提供・・・
戦後、部落解放運動がどのように形成されていったのか・・・、その具体的な足跡をたどることができる雑誌『部落』の復刻版を提供してくださった読者の方がおられます。その『部落』全巻に目を通しましたが、戦後の部落解放運動は、いろいろな可能性を内包していたと思われます。高度経済成長の中で、部落解放運動が、「部落差別完全解消」ではなく、部落差別を前提にした「同和対策事業・同和教育事業」に流れていってしまったことは、部落差別完全解消の大きな障碍になっていったのではないかと思われます。
●「特殊部落」構築に対する基督者の<貢献>・・・
『部落学序説』の執筆がおくれている理由のひとつに、明治30年代後半期の「キリスト教」と「特殊部落」の関係性の問題があります。明治期の「キリスト教」は、明治政府の国策に追従、近代中央集権国家・明治天皇制国家と共に、積極的に、直接的に、「特殊部落」創設に関与していった・・・、という重い責任があることがわかりました。今後、『部落学序説』の第5~6章において、日本の「キリスト教」の部落差別に対する「罪責」を明らかにしていくことになります。部落差別完全解消のために避けて通ることができない課題です。
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